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何でもDIY   RAID6構築  2007/12/08
時代はテラへ!RAID6で大容量化。
データ保存用のPCを新調しました。
今まで使っていたRAID5の容量不足と老朽化に伴い、新しくRAID6を構築しました。これまでの問題点を解消し、より管理しやすいシステムを目指します。

今回こだわったところは次の3点。
 (1)信頼性が高いこと。
 (2)メンテナンスがしやすいこと。
 (3)当面の間、ディスクの容量不足に悩まないこと。
この3点を条件として、パーツを吟味しました。

[1.条件] [2.パーツリスト] [3.組み立て] [4.完成] [5.残件]

1.条件
(1)信頼性
 これまではRAID5だったのでHDD1台の故障には耐えられますが、故障した1台を交換してリビルドが終わるまでは安心できませんでした。リビルド中にもう1台故障してしまうのではないかと、ハラハラしながらリビルド終了を待っている状態です。
 そこで今回は、HDD2台の故障まで耐えられるRAID6にすることにしました。また、RAID以外のパーツについても、多少信頼性の高い物を選んであります。

(2)メンテナンス
 HDDが故障した際には当然交換する必要があるわけですが、この手間が大変な労力となっていました。何故かと言えば、リムーバブルケース等を使用せず、HDDをPC本体内にビスで留めていたからです。その為、HDDの故障が起きる度に、本体ケースを作業しやすい場所まで移動し、本体ケースのカバーを開け、ネジを外し、HDDを取り外し、新しいHDDを取り付け、本体ケースのカバーを閉め、本体ケースを元の場所まで戻す、という作業が発生していました。
 これを解消する為に、今回はリムーバブルケースを使用することにしました。当時(7〜8年前)は結構高価だったリームーバブルケースも最近大分安くなってきているので、メンテナンスのし易さを考えれば高いものではありません。

(3)ディスク容量
依然としてムーアの法則が生き続け、HDD容量もすごいスピードで増加しています。18ヶ月で2倍ということは、仮に4年間このPCを使うとした場合、4年後には5倍以上の容量になります。現在のエントリークラスPCのHDD容量を300GBとすると、4年後は1.6TB(1,600GB)です。
それまでの間、容量不足で困ることの無いように、今のうちから大容量化することにしました。500GB10台分の容量で、総容量5.00TBの予定です。

2.パーツリスト
RAID6ボード(12ポート)
3ware 9650SE-12ML
シリアルATA2 12ポートのRAID6対応ボードです。
シリアルATA2のHDDを12台接続し、RAID6なので10台分の容量になります。
RAID6ボード用バックアップバッテリ
3ware BBU-MODULE-03
3ware 9650SEシリーズ用のバックアップバッテリです。
停電や電源トラブル等でPCが突然落ちても、最長72時間、データ破損を防止できます。
電源復旧後、キャッシュされたデータは、HDDに書き込まれます。
PCケース
CM Stacker810 Black
11段の5.25"ベイを備えるタワー型ケース。
背面の12cm冷却FAN2基に加え、上部にも8cm冷却FANが搭載されています。
標準装備の4-in-3 Device Moduleを2台増設すれば、最大12台のHDDを搭載できます。
HDD リムーバブルトレイ
SATAdeKnight ISTE435B
5.25"ベイ3段にHDD4台を取り付ける為の、HDDリムーバブルトレイです。
アクセスランプや障害ランプ、冷却ファン等が付いています。
5.25"ベイ RAID0,1ユニット
ARAID M-100W
ATA2.5"HDD2台を使った、RAID0,1対応ユニットです。
ユニットは5.25"ベイに収まります。
OSインストールディスクもRAID1にして冗長性を持たせました。
電源
INFINITI 720W (EIN720AWT)
高出力でちょっと高価なタイプの電源です。
日本製のコンデンサを採用したタイプを選びました。
マザーボード
P35NEO2-FR
アルミ固体電解コンデンサ採用のマザーボード。ボード上に実装される電解コンデンサには、低ESR特性を誇る高品質日本製固体タイプを100%採用。安定した性能と長期の使用に耐える優れた品質を支えます。(メーカサイトより)
CPU
Core 2 Duo E6750(2.66Ghz)
購入時点で、一番コストパフォーマンスの良さそうな物を選びました。
メモリ
PC2-6400 1GBx2 2GBキット
日本製メモリです。
普段ならノーブランド品を使っているところですが、今回はこだわってみました。

HDD
3.5"HDD(500GB)(HDT725050VLA360) x12
2.5"HDD(80GB)(HTS541680J9AT00) x2
日立の3.5"500GBを12台(RAID6用)と同じく日立の2.5"80GBを2台(RAID1用)です。
3.5"12台は、HDD専用の箱に入って送られてきました。
ビデオカード
ATI Radeon7000 PCI
なんとPCI版のビデオカードです。
PCI-Express x16はRAID6ボードが使っているので、PCI-Express x1かPCIしか空いていません。
PCI-Express x1のビデオカードで良いものがあったら交換予定です。
その他
電源分岐ケーブル、USB延長ケーブル、シリアル-USB変換コネクタ、等。
※途中で交換したり追加したパーツがあるので、実際に使用したパーツは左の写真と一部異なります。

3.組み立て
PCケースに元から付いている足を外して、同梱のキャスターに交換しました。HDD12台とか電源とか全部取り付けると相当な重量になるので、キャスターは必須です。また、移動のとき意外はキャスターをロックしておきます。
ちなみに今まで使っていたRAIDはキャスター無しです。移動の度に腰を痛めそうになり、かなりの重労働でした。

マザーボードと電源を取り付け、電源周りを配線します。
もちろんマザーボードには、あらかじめCPUとメモリを装着済みです。
あと、意外と面倒なのが、ケースから出ている電源スイッチやLED等のケーブル。マザーボードのマニュアルとにらめっこしながら1つずつ間違えないようにコネクタを取り付けます。規格が統一されてくれると良いんですけどね・・・。

ドライブ類を全て取り付け、配線します。
ドライブは、HDD12台とRAID1ユニットのみです。CD-ROMやFDDはありません。OSのインストール等はUSB外付けで行きます。
ドライバや付属ソフトも結局最新をダウンロードしてくるので、CD-ROM等は使いません。なのでこれで十分です。

RAID6のバックアップバッテリユニットは、ボードに取り付けられるようになっています。
バックアップバッテリーユニットの納期が遅れた為、後から取り付けとなりました。
これが無いとWrite Cache機能が使用できないので、ボードの性能を生かせません。

とりあえず電源を入れてみました。
まだOSも何も入っていません。
それにしても、最近のPCパーツって光物が増えましたね。
左の写真の部分はLEDでマザーボードの状況を判断できるらしいですが、ケースの中では普段見えませんよね。無駄に光っているだけな気がしました。

電源が入るところまで確認できたので、ケースのカバーを閉めて組み立て完了です。
ここまでの組み立てに半日位かかったので、結構疲れました。

次は、OSのインストール、ドライバのインストール、諸々の設定です。
OSは、買うだけ買って眠っていたWindows Vista Ultimet 32bit版を使う予定です。


4.OSインストール、完成
OSのインストール、ドライバのインストール、設定等を一気に終わらせます。
注意するところを1点挙げるとすれば、2TB以上のディスクは、GPT(GUIDパーティションテーブル)ディスクで使用する必要がある事位でしょうか。
Windows2000、WindowsXP32Bit版等はこれに対応していないので不可です。Windows Vistaの場合あまり意識せずに、ディスクの管理から領域を確保することが出来ました。
あとはLinuxという選択肢もありますが、Vistaの有効活用ということで、Vistaを使っています。

・RAIDの管理
RAIDの管理は、3ware 3DM2という管理ツールで行います。この管理ツールはインストールするとWEBサーバとして動作し、IE等のWEBブラウザから操作します。
リモートアクセスを許可しておけば、状態の監視や設定変更といった操作がどのPCからでも出来ます。
例:

・パフォーマンス
Vistaのエクスペリエンスと、HDBENCHで簡単にパフォーマンスをチェックしてみました。

まずは、Vistaのエクスペリエンス。

予想はしていましたが、ビデオ性能が酷いです。最低性能の1.0です。
まあゲームしたりするわけではないので映ればいいんですが、いずれPCI-Express x1の物に変更したいと思います。
その他は5.0を超えているので問題無いでしょう。

次にHDBENCH。

ランダム書き込みが遅いですね、、、。RAID6の宿命でしょうか。
※後の設定変更やファームウェアアップデートで大幅に改善されました。
※RandomWriteが140,000までUpしました。


・その他
総容量5.00TBになる予定が・・・。

分かってはいました。でも約1台分の容量が足りないように見えてしまいます。
※なぜ 4.54TB なのか?

・とりあえず運用開始

とりあえず運用に支障の無いレベルまで設定が完了したので、運用開始です。
まだ残件もありますが、それは様子を見ながら進めて行きたいと思います。

5.残件
・ARAID M100(RAID1ユニット)
 シリアルポート経由で状態監視が出来るのですが、マザーボードにコネクタが無いので(基板上にピンはあるが)、まだ接続していません。
 USB-Serial変換を使う事も考えましたが、折角なのでコネクタに直結できるケーブルを作る予定です。

・バックアップについて
 いくらRAID6とはいえ、バックアップは必須でしょう。
 定期的に外部メディアにバックアップを取りたいと考えていますが、何を使うか検討中です。
 ちなみに今までは、NASへバックアップしていました。

・UPS
 RAIDボードにはバッテリーバックアップがあるので良いですが、PC本体は急な停電に耐えられません。
 UPSの導入を検討中です。

・他
 運用していくうちに出てくる問題への対処をまとめる。



[1.条件] [2.パーツリスト] [3.組み立て] [4.完成] [5.残件]





おまけ
■なぜ 4.54TB なのか?

メーカーのカタログに掲載された容量と、Windowsなどで表示した容量に差があるのはなぜか? これは、MB、GBという単位の繰り上がりを1000とするか1024とするかが統一されていない為だ。
5TBの場合を例にとり、計算してみた。

[10進法的な計算]
5TB
= 5 x 1000 GB
= 5 x 1000 x 1000 MB
= 5 x 1000 x 1000 x 1000 KB
= 5 x 1000 x 1000 x 1000 x 1000 byte
= 5,000,000,000,000 byte

通常、メーカーが表記しているのはこれ。
つまり、5,000,000,000,000 byte であれば、5TBと表記している。

それに対してPCの世界では、1KB=1024byteで計算している。
何故かというと、2^10=1024 であり、2進法ではこれが切りの良い数の為だ。
すると5TBになる為には、下の式のように5,497,558,138,880 byte 必要となる。

[2進法的な計算]
5TB
= 5 x 1024 GB
= 5 x 1024 x 1024 MB
= 5 x 1024 x 1024 x 1024 KB
= 5 x 1024 x 1024 x 1024 x 1024 byte
= 5,497,558,138,880 byte

しかし実際には、5,000,000,000,000 byte である為、これを2進法的に逆算してみると...。

[2進法的な計算(小数点第2位以降切捨て)]
5,000,000,000,000 byte ÷ 1024 = 4,882,812,500 KB
4,882,812,500 KB ÷ 1024 ≒ 4,768,371.58 MB
4,768,371.58 MB ÷ 1024 ≒ 4,656.61 GB
4,656.61 GB ÷ 1024 ≒ 4.54 TB

よって、4.54 TB と表示されることになる。





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