何でもDIY水槽台の製作 |
一般的な60cm水槽用の台を製作しました。6/28現在まだ未完成ですが、とりあえず実用可能な状態になっています。
ある事情で、リビングに置いてある90cm水槽を一般的な60cm水槽(60cm×36cm×30cm)に縮小することになってしまいました。まあ、当初は完全に撤去するという話にまでなってしまっていたので、縮小だけで済んだのでまだ幸いというべきかもしれません。ただし条件があり、現在の鉄骨だけの無骨な水槽台ではなく、リビングに置いても違和感の無い物にしなければなりません。そこで相応の水槽台を探してみました。
市販のキャビネット型水槽台は 幅64cm×奥行き40cm×高さ60cmのものが、なんと・・・
\45,800。
た、高すぎる。
このままでは、金銭的に問題有りで撤去を余儀なくされてしまう。どうしたら・・・。
と、こんな話はどこにでも転がっていそうですが、前置きはこのくらいにして本題に入ります。
まず、今回製作する水槽台の要点は以下の2点。
1) リビングに置いても違和感の無い物にする。
まずはリビングの壁紙と同じ色で塗装する事で、台自体の存在感を薄くさせます(今回の場合は白)。
2) 出来るだけ安く作る。
ホームセンター等で安価で売っている1×材(※)等を使い、コストを下げます。
これを念頭において、考えてみたのが右の図です。
最初は台の上に水槽が乗るだけでしたが、色々考えているうちに天板が付きました。
天板の上に観葉植物などを置けば、雰囲気がよくなると思います。
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完成予想図
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(※)1×材とは?
2×4工法に使われる木材で、板の厚さが2×材の約半分になっているものを1×材と呼んでいる。
規格化され大量生産できるためかなり安価。
表面は研磨され面取りもされている。接着や釘打ちはもちろん、切削から塗装まで全てが問題なく可能。
※当初の予定では扉を付けるつもりでしたが、訳あって扉なしの仕様になっています。上の完成予想図には扉がありますが、ここに書いてある通りやっても扉はつきません。扉の部分については、時間のあるときに別途掲載したいと思います。
1.材料・道具
■ 材料
・1×4材
・集成材や合板等の幅の広い板
・塗料 5u分(2度塗り)
・木ねじ(32mm、38mm) それぞれ40〜50本位 |
■ 道具
・のこぎり
・電動ドライバー
・水平器
・差し金(直角定規)
・塗装用の刷毛(はけ)やバケツ
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材料はすべてホームセンターで揃います。
1×4材は長さ1.8mの物が束で売られている場合が多く、5枚で1000円弱です。このサイズで8枚必要です。
上中下段の天板になる板は、450mm×610mm×厚さ15mmが2枚と、450mm×648mm×厚さ5mmが1枚です。
塗料は油性より水性の方が扱いやすいです。5u分位のものだと二度塗りして多少余りました。
木ねじは皿ねじ(頭が平ら)で32mmと38mmのものをそれぞれ40〜50本位用意します(私は扱い安く安価な'コーススレッド'を多用しています。)
道具は上に書いた通りです。
電動ドライバーは無くても何とかなりますが、使用する木ねじの本数が多いので、手でやっていたら筋肉痛になることは間違いないです。
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木材のカットサイズ
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2.材料の切り出し
木材は右の図のように切りだします(画像クリックで拡大)。
縦に切断(40mm)している部分は、慣れていないと大変だと思いますので、ホームセンターのサービスを利用して切断してもらった方が良いかも知れません。
それから、BとDは特に慎重に長さをそろえて下さい。BとDの長さが不揃いだと全体が歪んでしまう可能性があります。
[メモ]
縦に長い距離を切断(縦割り)する場合、電動ジグソーにガイドを付けて切る方法もあります。
慣れるまではなかなかうまくいきませんが、一度コツをつかむと比較的簡単に縦割りができます。
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3.組み立て
まずは、下段・中段・上段の棚になる部分を組み立てます。
右図(クリックで拡大)のように組み、38mmの木ねじで2個所ずつ止めます。下段と中段は同じ物です。
次に、下段と中段には15mm厚の板を上段には5mm厚の板を被せて、32mmの木ねじで固定します(上段の5mm厚の板は左右に19mmずつはみ出します)。それぞれの段で7〜8箇所程度止めれば十分です。
このとき下のネジと競合しないように注意してください。
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下段・中段・上段の棚が出来たら、次はそれらを連結します。最初は下段と上段だけ固定します。
1) まず側面になる板(A)を床に3枚敷き、その上に下段・上段の棚を置いて、さらにその上に側面の板(A)を乗せます。そしてその状態でまずは片側から最初に仮止めします。
2)次に仮止めした側面を下にして、逆サイドの板を乗せ、こちらも仮止めします。
※台を立ててもグラグラしない程度に仮止めしてください。
3)台を立て、差し金や水平器で直角を見ながら下段と上段を固定します。
4)中段を取り付けます。まず、中段の高さに端木などを仮止めしてその上に中段を乗せます。あとは端木と中段の間に詰め物(新聞を折ったりした物)をしながら、水平になるように調整して留めて行きます。
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4.塗装
全体を一気に塗るのは難しいので、数回に分けて塗りました。
1)棚や側面
まずは棚や側面など、水槽や物を置いたあとでも良く見える部分を塗ります。二度塗りするので、多少ムラがあっても平気です。
2)棚の底面と側面の内側
1)が乾くのを待って棚を逆さにし、棚の底面や側面の内側を塗ります。
水槽を置いたり物を置いたりすれば余り見えない部分なので1回塗りで済ませることにしました。
3)棚や側面(2度塗り)
2)が乾くのを待って棚の上下を元に戻します。1)と同じ要領で二度目を塗ります。
写真に写っている穴は、オーバーフロー用とホース等を通すためものです。必ずしも必要ではありませんが、後々の為に開けてみました。
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5.作成中/作成後に気づいた点
特に支障は無く時間も余り無かったのでそのまま作成しましたが、作成中に「こうした方が良かったかも」と思う点が幾つかありました。
まず一つは、中段の作成方法と扉の付け方に関連するものです。中段のパーツCを20mm短くしておけば、扉のつけ方がもっとスマートになると思います。
それからもう一つは、奥行きが400mm程度でも良かったかもしれないということです。水槽を置いてみたところ、後ろに多少無駄なスペースができてしまいました。
奥行きについてはパーツC,E,F,Gの450mmとなっているところを希望の長さにするだけで調整できます。ただし270mm以下にする場合、左右の板が2枚しかつけられなくなり、強度不足かもしれませんのでご注意ください。
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6.完成
完成後、リビングに設置し水槽を乗せました。
流木や一部の水草は60cm水槽にはサイズが合わなかったので、今のところミクロソラム(流木付)とクリプトコリネしか無く殺風景です。
水槽台の上には観葉植物などを置くつもりですが、まだ(餌とか水質調整剤とかの)物置と化しています。
台の下にあるのは濾過槽です。衣装ケースと使い古しの小型水槽を組み合わせて作りました。
衣装ケースはプラスチックで出来ていますが、プラスチックから有害物質が溶け出すと言う話を聞いたことがあります。設置して約1ヶ月、今のところ問題無いように見えますが、実際のところどうなんでしょう?
ともあれ、これで無事設置完了となりました。家族からの評価も上々で、目的は達成したと言えるでしょう。
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